不動産を売却した後のトラブル！原因と対応方法とは？【沖縄県で不動産を売却検討している方は必見】

2025年6月15日

沖縄で不動産を売却した後に、思わぬトラブルになることがあります。特に、引き渡し後に発覚した問題の責任や対応は、売主と買主の間で揉めることが多いです。売却後のトラブルや失敗を防ぐためには、事前にしっかりと準備をしておきましょう。本コラムは、沖縄での不動産売却後によくあるトラブルの原因と、その際の売主の責任や対応方法について、詳しく解説します。

沖縄で不動産売却後によくあるトラブルの原因　3選

引き渡し後に発覚した瑕疵（欠陥）

引き渡し後に発覚した瑕疵（かし）とは、売却した住宅に隠れた欠陥がある場合です。

例えば、雨漏りやシロアリ被害、腐食や給排水管の故障などがよくあるケースです。沖縄は高温多湿な気候で、特に海風や湿気があり、住宅の劣化が進みやすい地域です。瑕疵が引き渡し後に発見された場合、売主が責任を問われることがあります。事前にしっかりと建物の状態を確認しておくことがポイントです。

参考資料：令和２年４月新民法売買契約書の主な改正点

設備の不具合

中古住宅を売却する際、設備の状態も重要なチェックポイントとなります。沖縄の住宅では、エアコンや給湯器、空調設備などがよく使われるため、これらの設備が故障してしまうと、売主が責任を負う可能性があります。特に、売却後に設備の不具合が見つかると、買主が修理費用を求めてトラブルになることがよくあります。

設備の状態については、売買契約前にしっかりと確認して、契約内容に何が故障しているかをキチンと明記しましょう。

参考資料：「不動産取引の手引き」１０　引渡し後に不具合・欠陥が… | 東京都住宅政策本部

地中埋設物

沖縄の一部の地域では、特に古い住宅の場合、敷地内に埋設物が埋まっているケースがあります。例えば、古い配管やタンク、建物の基礎、不発弾などです。これらの埋設物が発見された場合、その対応は売主に責任が問われることがあります。土地に埋まっているものが後々問題を引き起こすことがあるため、事前に土地の状態を確認することが大切です。

参考資料：契約不適合責任（地中埋設物） – 公益社団法人全日本不動産協会

不動産売却後の瑕疵責任期間について

不動産の売却後、売主には一定の期間、瑕疵に対する責任が求められるので、売主が負う責任期間を理解しておくことは重要です。ここでは、建物や設備に関する瑕疵の責任期間について解説します。

建物の瑕疵（雨漏り・シロアリ・腐食・給排水管の故障）

沖縄では、高温多湿な気候の影響で、雨漏りやシロアリ被害、腐食が発生しやすいです。建物に関する瑕疵は、引き渡しから 3ヶ月以内に見つかった場合、売主が修理や対応を行う責任があります。3ヶ月を過ぎると、基本的には売主の責任は免除されます。

※契約書の内容をしっかり確認しましょう。

住宅設備の瑕疵（給湯器・水回り・空調設備）

これらの設備に関する瑕疵については、引き渡しから 7日以内に見つかった場合、売主が対応する責任があります。7日を過ぎると、設備に対する売主の責任は基本的には免除されます。

※契約書の内容をしっかり確認しましょう。

契約不適合責任と対応方法

不動産売却契約において、売主には「契約不適合責任」が求められることがあります。これは、売却した物件が契約時に説明していた内容と違っていた場合、売主が対応する義務を負うというものです。

契約不適合責任の範囲

契約不適合責任が発生するのは、引き渡し後に物件が契約内容と違っていた場合です。例えば、契約書に記載されていた内容とは異なり、雨漏りやシロアリ被害、設備の不具合が発見された場合などがよくあります。沖縄のような湿気の多い地域では、これらの問題が発生しやすいため、売主はしっかりと物件の状態を確認することがポイントです。

買主ができる要求

契約不適合責任が認められた場合、買主は売主に対して以下の対応を求めることができます。

費用減額請求：修理にかかる費用を負担してもらうため、契約金額の減額を求めることができます。
原状回復請求：契約通りの状態に戻すために必要な修理や改修を求めることができます。
契約解除：契約を無効にし、取引を元に戻すことができます。
損害賠償請求：不具合が原因で損害を被った場合、その賠償を求めることができます。

沖縄で不動産売却後のトラブルを防ぐための対策

建物状況調査（インスペクション）の実施

売却前に建物状況調査（インスペクション）を行うことで、隠れた瑕疵や設備の不具合を事前に見つけることができます。沖縄の湿気や海風による影響を受けた建物や設備は、早いタイミングで確認することが重要です。インスペクションを実施して、その結果を基に修繕が必要であれば早めに対応したり、契約書に記載して契約時にキチンと説明をすることでトラブルを防げます。

参考資料：001151924.pdf